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金正男 暗殺~北朝鮮 女 工作員の歴史 [北朝鮮 工作員]




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北朝鮮の金正恩委員長の異母兄弟、金正男氏が暗殺(毒殺)された。
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2017年2月13日、マレーシアのクアラルンプール空港で男4人の監視役のもと女2人の実行犯によって史上最強の致死力を持つと言われる"VX"を使って殺害されたようだ。

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クアラルンプール空港内のCCTV カメラに残された映像『LOLのTシャツを着る女』

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北朝鮮 工作員とみられる女性2人は2月17日現在、すでに逮捕されクアラルンプール警察の取り調べを受けている模様。また、女性の恋人と思われる男性1人も逮捕されてるが実行犯一味かどうかは調査中。

北朝鮮による暗殺や殺害事件を振り返ると、今回のような金正男氏の暗殺のされ方、またそのシチュエーションの大胆さは今に至ったことではない。

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捜査状況記者会見 韓国国家情報院

【金正男 暗殺事件 続報】2017年2月20日現在

マレーシア、クアラルンプール空港で発生した「金正男 暗殺事件」。

先に逮捕した2人の実行犯女性の取り調べが進むに連れ、金正男 暗殺に至る状況が徐々に明らかになりつつある。すでに逃走した4人組の男が特定された。

マレーシア警察発表によるとこの4人は全員北朝鮮国籍で、リ・ジヒョン(32歳)、ホン・ソンハク(32歳)、オ・ジョンギル(54歳)、リ・ジェナム(57歳)。この4人は2月13日、金正男 殺害直後ただちにその日のうちにマレーシア国外へ逃走。また、クアラルンプール空港内に設置されているCCTVが捉えた映像から、この4人と別に3人の重要人物がいる可能性も示唆している。

逮捕された2人の女性は北朝鮮 工作員ではない


マレーシア警察が現在までによる調査結果として、実行犯2名の女性(ドアン・ティ・フォン容疑者/ベトナム旅券保持者、シティ・アイシャ/インドネシア国籍)は北朝鮮の工作員ではなく、捜査上特定された北朝鮮国籍を持つ4人の男が主犯格で、この2人の女性を利用した可能性が高いと見ている。

4人組の男たちはこの2人の女性を『どっきりカメラ番組』の仕掛け人として利用した模様だ。ギャラまで支払ったことが証拠として残っており、数か月前から用意周到に準備され、2月13日の実行に至ったわけだ。

素人女性に"犯行時間 5秒"は可能なのか?


2人の女性が素人だとしたら、果たして"たった 5秒"というプロの暗殺者顔負けの手際で実行できるものだろうか? という疑問が残る。実は、犯行が行われた2月13日前日に同じ場所の空港で4人組の男は、彼女たちに予行練習を行わせていたと思われるCCTVカメラに映像が残っていることも判明したのだ。

4人組は彼女たちに数か月前から別の場所で『どっきりカメラ番組』仕掛け人の経験を積ませることで、最終ターゲットである金正男に対しては猛毒で実行させる(彼女たちは猛毒であることを知らなかった可能性もある)という緻密な計画であったようだ。


そこで、北朝鮮の女工作員による事件の歴史を逆上ってみた。

金正男 暗殺からさかのぼる北朝鮮 女工作員の歴史


北朝鮮の女工作員・諜報員の歴史は長い。彼女たちは北朝鮮で数年間に及ぶ特殊訓練に耐えた決死隊で、基本的に容姿端麗であることが条件。

歴史に残る北朝鮮 女工作員3人についてふれてみる。

金賢姫(キム ヒョンヒ)


1987年11月に起きた大韓航空機爆破事件が最も凶悪だ。

115人もの民間人が犠牲になったこの事件の実行犯として逮捕された金賢姫の自白会見を見ていた視聴者は一様に、彼女の美貌に驚きの念を禁じえなかった。
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バーレーン空港で逮捕される時、日本の偽造パスポートを持つ日本人父娘を装ったうち蜂谷真由美を名乗る金賢姫(当時27歳)は、すぐさま米国製タバコのマールボロを吸うふりをしてフィルターに仕込まれた青酸化合物を噛んでその場で自殺を図る際、地元警察官のハッサンがとっさに取り押さえたが、漏れた少量の青酸ガスで気絶。
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父・蜂谷真一を名乗る男性 金勝一(キム スンイル/当時72歳)は金賢姫 捕物のどさくさに紛れ同じ青酸化合物を噛みその場で死亡した。
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ソウルに連行された金賢姫は取り調べにおいて、テロの実行は1988年ソウルオリンピック妨害目的だったと捜査官に語っている。

大韓航空機爆破事件実行のために受けた北朝鮮における教育の中心は日本語習得であったが、その教育担当だった女性こそ北朝鮮に拉致された田口八重子さんとみられてる。日本語教育は1981年7月~1983年3月の間で、田口さんと思われる女性は李恩恵と名乗らされていた。

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韓国 忠清南道天安市にある大韓航空機爆破事件犠牲者115名の慰霊碑

金賢姫 その後


死刑判決を受けた彼女だったが、実行の首謀者は北朝鮮政府であり洗脳教育を受けた彼女には罪を問わず1990年に特赦となった。特赦後に彼女か出した自伝は韓国でベストセラーとなるほど国民の感心は潰えなかった。

さまざまなメディアの質問・疑問に答える機会が増える中、『日本人拉致事件』について、田口八重子さんや横田めぐみさんの生存の可能性の発言を受けて、大韓航空機爆破事件発生から23年後、菅内閣時代の2010年7月には超法規的措置により来日もしている。その際に北朝鮮拉致被害者 横田めぐみさん家族たちと面会もした。

金賢姫の今


金賢姫は今年(2017年)55歳。特赦後当時、身辺警護を担当していた国家安全企画部員と1997年に結婚。名前を変え一男一女をもうけ今も家族とともにソウルに住んでいる。彼女が出版した著書の印税は爆破事件の被害者遺族への補償に当てられている。

著書は3冊;
『いま、女として- 金賢姫全告白』池田菊敏訳 文藝春秋


『愛を感じるとき 』池田菊敏訳 文藝春秋


『忘れられない女(ひと)- 李恩恵(田口八重子)先生との二十ヵ月』池田菊敏訳 文藝春秋






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